今にして思うブロードバンド難民
最近引っ越しするまですんでいた賃貸マンションの家主さんは、近所でも評判の難しい人だったようで、あらゆるブロードバンド・サービスの営業さんが撃沈していました。ちょうどADSLが急速に広まりだした2001年に、とあるマンション向けサービスに申し込もうとしたところ、営業担当の方から、こんな返事が返ってきました。
> 本日、オーナーの○×様とお会いして参りました。
> しかしながら全くお話にならず、『関係ない』『何しに来た』『絶対そんなもの許可しない』
> などと矢継ぎ早にまくしたてられ恫喝されてしまいました。
> 当社のシステムを説明しようとも全く話す機会を与えられず
> あまり、執拗にねばって逆に○×様にご迷惑をおかけするのは本意ではないので
> 本日は残念ながら退散して参りました。
> いいお返事ができず誠に申し訳ございません。
> しかしながら今しばらく交渉についてお待ち頂けないでしょうか、
> 自分自身あきらめずもう少し足を運んでみようかと考えております。
> 今後ともよろしくお願いいたします。
こんなオーナーは、さすがに例外的だろうと期待したいところですが、ここまでヒドくはないとしても、オーナーの無理解や非協力的態度でブロードバンドサービスが入れられないという人も少なくなかったのではないかと想像します。
もちろん、ADSLには何の問題もなく入れたわけですが、そのころのADSLは8Mbpsが最速だったし、そもそもブロードバンド時代にまでNTTの設備にべったり依存するというのもどうかと思い、ケーブルテレビやその他のサービスを色々物色した挙げ句、スピードネットに加入した次第です。スピードネットは、最寄りの基地局と、ベランダなどに置いた加入者宅無線機との間をIEEE 802.11b/gの無線LANと同じ2.5GHz帯の電波を使って接続するサービスですが、共用部分に機器設置などの工事が必要ないので、当時は、わたくしのようなブロードバンド難民には「救世主」に見えたものでした。
スピードネット自体は、予想を凌ぐADSLの高速化もあって、加入者が計画通り増加しませんでした。当初参加していたソフトバンクとマイクロソフトが資本を引き上げ、100パーセント東京電力の子会社になりますが、結局親会社の東京電力に吸収され、現在では東京電力が提供するスピードネットというブランドのサービスとして提供されています。しかも、無線だけじゃなくて、東京電力の光アクセスサービスも売るようになっているので、経緯を知らない人にはワケが分からないことになってます。
ところで、件のオーナーさん、数年前に亡くなったようで、それまではケーブルテレビすら入れなかったのですが、この物件、ようやくJ-COMが入りました(それまではケーブルテレビにも入れなかった)。J-COMにはインターネット接続サービスもありますが、J-COMは結構最近まで複数台接続を禁じていたり、どうも放送屋のサービスという感じが強い(しかも、その頃の記述がまだウェブには残ってる)のがどうも嫌で、導入する気にはなれなかったのです。そういうワケの分からないわがままを言うのが悪いんですね。はい。
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