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2007.08.19

も一つ足りないiWork '08

この間、ふとAppleStoreのページを見ていたら、iWorkの新しいバージョンが出ているではないですか。iWorkになってからは買ったことないけれど、わたくし、以前、当時まだ単品で売られていたKeynoteを買ったことがありました。その時は、相当期待してこのソフトに臨んだのですが、15年前のマックライトIIの頃からいまいちだった日本語文字の扱いが相変わらず駄目だったことに落胆し、何回か発表に使った後は、事実お蔵入りにしてました。PowerPointは、そりゃもう、世界中でそれこそ何兆円、何十兆円分もの商談やハッタリに使われてきただろうことはあって、よくデキてるなあと感じたものでした。

で、今回は「まあ、その後2回もバージョン・アップしてるし、少しはマシになったかな」との淡い期待も込めて、ショップで実物も確認せずに購入してみた次第です。

結論から言うと、フォント・言語混在のための機能は相変わらず中途半端でがっかり。もう、これはApple製のソフトの伝統というべきなのでしょう。タイポグラフィの美しさを考えるなら、日本語と欧文では異なるフォントを指定したい(日本語でヒラギノ角ゴシックを使いつつ、欧文ではGill Sansを使うとか)ところ、どういう深謀遠慮だか知らないけど、そういうことはできないみたいです。やっぱり、これは文字に頼ったプレゼンをするなというご信託でしょうか。

フォントの扱いはちょっとがっかりだったiWorkですが、新しくスイートに加わった「表計算」ソフトのNumbersは、かなり斬新な作りになってます。表計算ソフトというと、Excelでも、AppleWorksでも、Lotus 1-2-3でも、Wingzでも、縦横それぞれ数百~数万個のマス目が広がった「スプレッドシート」と呼ばれる作業空間の中で、数字や文字や数式を操作するわけですが、このNumbersのワークスペースはそういうスプレッドシートではありません。Numbersのデフォルト空間はワープロソフトと同じく白紙の紙。だから、デフォルト状態では、計算どころか文字すら入力できません。利用者は、その白紙の上に、必要な大きさの表を、必要な数だけ作成して、その中で計算するという仕組みです。Wordでも、表の中の数字を使った簡単な計算ができるようになってますが、イメージとしてはそれに近いかもしれません。Excelは表を作るときには大変よいのですが、表以外のスタイルのドキュメントを作りたいというときに少し難儀します。そういうときには、Numbersの柔軟性がありがたく思えることでしょう。

そもそもわたくしたちがコンピュータを使うというのは、それは手紙を書く、とか、税金の計算をするとか、アイデアスケッチをするとか、そういうタスクを実行するためであって、決してワープロソフトを使うとか、表計算ソフトを立ち上げるとか、ドローソフトを起動するとか、そいうことではないはずです。ところが、現実には、わたくしたちは何かをする前に、どういうソフトを起動するのかをまず考えなければなりません。まあ、世の中にはどんな文書でもPowerPointで書いてくるコンサルタントみたいな人もいれば、はたまた手紙のような文書でもExcel使って書いてくる設計事務所系の人もいるので、そういうことを「考えない」人もいないわけではないでしょうけど。

それはともかく、Numbersは、その名前のありきたりさからはうっかり見逃してしまいそうな奇抜さをもったソフトでした。ただ、使ってみると、必要な表を必要なだけ自分で作るってのが、意外にメンドくさい。Numbersは奇抜さを乗り越えたソフトに果たしてなることができるのでしょうか。

# いや、ちょっと無理かな……

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